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22.05.27(金)
皆さんこんにちは。副院長の佐野です。
ブログの更新も久しぶりですね。最後の更新からもう1年近くたってしまう…。
この1年色々ありました。院長が網膜剥離になったり、新人獣医さんが入ったり、院長の血管が詰まったり、私がマイホームを建てたり…。
(あ、院長はちゃんと生きてます。笑)
書きたいネタは多々あったんですが、そのぶん忙しくて更新が滞ってしまいました。申し訳ない…!
さて。そんな久しぶりの更新で何を書くかというと!
マイクロチップについてです!
6月1日から、いわゆる動物愛護法が改正され、マイクロチップの装着や登録が一部義務化されるのです。
もうご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、これがなかなかややこしいので、一般の飼い主さんに関係ある部分だけかいつまんでまとめてみようと思います。
ですが、まずは「マイクロチップって何?」って話を簡単に説明しましょう。
マイクロチップ 環境省HPより
マイクロチップは、動物の個体識別のために皮膚の下に埋め込むチップです。
直径2mm、長さ12mmくらいの円筒形で、注射器のような器具で挿入します。
埋め込まれたマイクロチップに専用の読み取り装置をかざすと、そのチップに固有の番号が表示されます。
この番号が、その動物や飼い主さんの情報と紐づけて登録されており、万が一迷子になってしまった時などに役立つというわけです。
今回の法改正では、これまで民間の団体が行っていた「マイクロチップ情報の登録業務」を、環境省も新たに始めることになりました。
それに伴い、マイクロチップの装着や、環境省への登録が、一部の人に義務として課せられるようになるわけです。
では、ここからは、それぞれの飼い主さんが何をしなければいけないのかを書きます。
まずは、自分がどこに当たるのか以下から選んでください。
①すでに犬や猫を飼っていて、マイクロチップが入っている。
②すでに犬や猫を飼っているが、マイクロチップは入れていない。
③6/1以降に犬や猫を飼い始める予定だ。
ではまず、「①すでに犬や猫を飼っていて、その子にマイクロチップが入っている」場合。
当院で入れた子なら日本獣医師会が管理する「AIPO」という団体に情報が登録されていると思います。ペットショップなどで入れてもらった場合は別の登録団体(JKCやFAMなど)に登録されていることもありますが、まぁそれはどこでも構いません。
この場合、6/1から運用が始まる環境省のデータベースにも追加で登録することが「努力義務」とされています。
登録してほしいけど、あくまでも任意だよ、ということですね。
この追加登録は以下のwebサイトで行えます。
この追加登録が、5月中は無料、6月以降は有料になる(web申請¥300、紙申請¥1000)ということですので、追加登録をご希望の方はすぐ手続きしましょう。
では、追加登録をしないでおいた場合にどんな不都合があるのかですが…。
実は、今のところ大して困りません。
というのも、環境省のデータベースは警察や行政などしかアクセスできず、動物病院から保護動物の検索を行うことができないのです。
つまり、迷子対策としての効果は現状あまりないそう…。
また罰則も特にありません。
環境省のデータベースも、いずれは色々できることを増やしていく予定らしいので、登録しておいて損はないと思いますが、まぁ、その程度です。
次に、「②すでに犬や猫を飼っているが、マイクロチップは入れていない」という方。
この場合、「マイクロチップの挿入は任意」ですが、「6/1以降に挿入したら環境省への登録が義務」となります。
くだけた言い方をすると、「入れないならそれでいいけど、入れるなら必ず登録してね!」ということです。
ちなみに5月中にマイクロチップを入れる、という場合は①のパターンになります。
またこの場合、新たにマイクロチップを入れるなら、AIPO等の民間団体へも併せて登録した方が良いです。
①で書いた通り、環境省のデータベースだけでは迷子動物の検索に利用することができないため、迷子対策として見た場合あまり役に立ちません。
民間団体への登録は今後も任意ですが、実用性の観点から言えば必須かと思います。
最後に「③6/1以降に犬や猫を飼い始める予定だ」という方。
この場合、犬猫を購入した時点ですでにマイクロチップが入れられていると思います。
(ブリーダーやペットショップに、マイクロチップ挿入の義務が課せられるようになるため。)
ですがそのマイクロチップには、ブリーダーやペットショップが所有者として登録されているはずなので、その所有者を変更する手続きをしなければなりません。この部分が「飼い主の義務」となります。
例外として、保護猫などをボランティア団体から譲渡される、というような場合は必ずしもマイクロチップは入っていないかもしれませんので、譲渡元によく確認しておきましょう。譲渡された動物にマイクロチップが入っていない場合は②の対応になります。
当院でマイクロチップを挿入する場合は、その都度登録の方法はお伝えしますのでお気軽にご相談ください。
「ブログの記事がわかりにくいんじゃー!」という方も、ご相談いただければと思います。笑
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