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新型コロナウイルスに対する当院の対応と、動物への影響について(2020.4.25追加情報含む)
20.04.03(金)
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皆さんこんにちは。副院長の佐野です。
久しぶりの更新ですが、今日は新型コロナウイルスに対し当院がどういった対応をとっていくかというお知らせです。
まず、院内の消毒の徹底について。
診察室や入院ケージなどはこれまでも消毒を行っておりましたが、それに加え待合室のイス、カウンター、ドアノブや、トイレ・洗面台など、飼い主の皆様にご利用いただく設備の消毒を行います。
それに伴い、朝の待合室の開放時間を8時30分からとさせていただきます。
それまでは駐車場にて待機していただくことになりますので、特に雨天や寒冷時に徒歩・自転車等で来院される方はお時間にご注意ください。
また、朝の開院前に限らず、診察の順番を待合室ではなくお車でお待ちいただくことも可能です。
受付でその旨をお伝えください。お呼び出し用のポケットベルをお渡しいたします。
次に、スタッフのマスク着用について。
無症状でもウイルスを伝播させてしまう可能性があるということから、診療中スタッフのマスク着用を励行しております。
飼い主の皆様へうつさないための措置ということで、失礼ですがご理解いただけますようお願いいたします。
そして来院される皆様にもご協力のお願いです。
来院時、なるべくマスクの着用をお願いいたします。また、咳やくしゃみ、声の違和感などを感じた方には、こちらからお車での待機をお願いする場合もございます。
4月は動物病院がもっとも混み合う時期でもあります。皆様が安心してお待ちいただけるよう、ご理解、ご協力を、よろしくお願いいたします。
今後、状況の変化に応じてさらに対応策を取るかもしれませんが、その時はまたお知らせしますね。
続いて、新型コロナウイルスと動物との関わりについて、時折ご質問も受けますので少し書きたいと思います。
2月末に香港で、新型コロナ患者の飼い犬に感染の疑いありとのニュースがありました。
また、先日ベルギーで、やはり新型コロナ患者の飼い猫から同ウイルスが検出されたとのニュースもありました。
人から動物へうつるのか?、逆に、動物から人にうつるのか?ということが心配されますが、現時点でこれは明確な答えが判明していません。
ただ、新型コロナウイルスは今のところ、圧倒的にヒト‐ヒト間での伝染が主です。上記のように動物にうつった可能性を示唆するニュースは散見されますが、ヒトでの大流行に比べ件数も少なく非常にまれなケースと考えられます。
そのため、ペット動物が新型コロナを発症したり、他のペットやヒトにウイルスを伝播する根拠は今のところない、というのが多くの専門家の共通認識のようです。
以上のようなことから、
・現時点でペットとの接触を特別恐れる必要はなく、一般的な衛生管理に則り飼育すべし。(触れた後の手洗いなどを徹底)
・過剰なスキンシップは控えるべし。(キスする、食べ物を口移しするなど)
・すでに新型コロナウイルスへの感染が確認された人は、動物との接触はなるべく避けるべし。
といった主旨の声明が国際獣疫事務局(OIE)や国内の省庁、また世界小動物獣医師会(WSAVA)などから出されています。
環境省HP WHOやOIEなどの情報を日本語に翻訳してまとめてあります。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/coronavirus.html
厚生労働省HP 新型コロナウイルスに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
WSAVA 新型コロナウイルスと伴侶動物(獣医や動物病院向け やや読みづらいかも)
ただ、今後より詳しい研究報告が出たり、新たな感染源が発見されたり、あるいはウイルスそのものが変異を起こすなど、事態の急激な変化が起こる可能性はあります。確かな情報であるのか落ち着いて吟味しつつ、注意深い情報収集をしていきましょう。
☆2020.4.4追記
動物の各種検査を請け負うアイデックス社から、新型コロナのペットへの影響についての情報が公開されました。
検査方法を確立する過程で調べた何千頭もの犬猫からは、新型コロナは検出されなかったとのことです。(PDF)
http://www.idexxjp.com/wp-content/uploads/519b729cb9bbed4700a977c59ff26d29.pdf
☆2020.4.25追記
狂犬病予防注射について、例年であれば6月30日までの接種が義務付けられていますが、今年度は新型コロナの流行を受け、7月以降の接種も可となるようです。各地で集合注射も中止になっておりますが、まだ注射がお済みでない方も慌てる必要はありませんので、都合の良い時にハガキをお持ちになってご来院ください。