ブログ|浜松市北区初生町で動物病院をお探しの方は佐野獣医科病院まで

053-437-7777
〒433-8112
静岡県浜松市北区初生町818-5
背景色の変更:
文字サイズの変更:
  • 電話
  • メニュー

  • 先月に続き新型コロナのお話 ~猫飼いさんはぜひ読んで!~

    20.05.16(土)

    本文は↓をクリック

    皆様こんにちは。副院長の佐野です。

     

    来院された方はご存知かと思いますが、診察室に飛沫防止のスクリーンが付きました!

    狭くて申し訳ないのですが、新型コロナ対策ということでご容赦ください…。

     

     

    さて。

    先月に引き続き新型コロナの話題ですが、今日の本題はここからです。

    ちょっと今までと事情の違う報告が出てきたので改めて記事を書くことにしました。

     

     

    おとといのことですが、「猫同士で新型コロナの伝染が起こる」という実験結果が出たそうです。

     

    https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00004.html

     

    東京大学、ウィスコンシン大学、国立国際医療研究センター、国立感染症研究所の共同研究のようですし、信憑性のある発表だと思います。

     

    今回の実験は、ヒトから取った新型コロナウイルスを猫の鼻に接種したところ感染が成立し、またその猫と健康な猫を同一のケージで飼育したところ、健康な猫にもウイルス感染が認められた(うつった)、というものです。

    また、感染猫はあまり症状を出さないが、ウイルスはやはり呼吸器系でよく増えたそうです。

     

     

     

    ただ、今回の実験に用いられた猫は6頭です。数が少ない。猫同士の伝染が起こるというのはおそらく間違いないのでしょうが、「猫は無症状だ!」というのは決めてかからない方が良いかもしれませんね。

     

    というのも、ベルギーで感染が疑われた猫は消化器症状を出していましたし、中国の実験でもやはり消化器症状が認められたとのことでした。こちらもまだ数が少ないので本当かどうかわかりませんが、「無症状だ!」「いやお腹壊すよ!」っていうのはまだ判断できそうもないですね…。

     

     

     

    さて。

    ではこういった新情報を踏まえて、猫を飼う我々が気をつけなければいけないことはどんなことでしょうか。

    ちょっと考えてみました。

     

    ①「外で飼う」はやはり避けるべきです。極力室内で飼いましょう。

    猫同士での伝染が容易に起こるとなると、外で生活している猫はどこからウイルスを貰ってくるかわかりません。そして、今のところ「猫から人へ」の伝染は確認されていないものの、あり得ない話ではなくなってきたように思います。「愛猫を守る」「自分の身を守る」どっちの意味でもやはり室内飼育は重要でしょう。

     

    ②自分がかからないように細心の注意を払う。

    猫が新型コロナに比較的かかりやすいということがわかってきました。自分が持ち帰ったウイルスで愛猫が体調を崩す可能性があります。静岡県の緊急事態宣言は解除されましたが、マスク着用、手洗いうがい、3密の回避など、感染予防の心がけは緩めない方が良いでしょう。

    また、帰宅後は猫に触れる前に、着替えや手洗いをしましょう。

     

    ③ご家族などに新型コロナの疑いがあり、猫の体調も悪いという場合、動物病院受診の前に電話で事前相談をしてください。

    万が一猫が新型コロナに感染していた場合、来院された他の猫、またその飼い主様などにウイルスを伝播してしまう可能性があります。事前にその疑いについてご相談いただければ、正面玄関を避けてお入りいただいたり、診察時間外に来院していただいたり、相談のみでお薬を処方したり、臨機応変な対応が可能です。なんの対応もせず診療拒否するようなことはありませんので、間違っても隠したりせずに相談してください。

     

    こんなところでしょうか。

     

     

    今までは「動物への感染はわずかな例外的なもの」という認識が主でしたが、どうやらこと猫に関してはそうでもないようです。

    我々のかわいい家族を守るため、まだまだ気は抜けないようですね…!

    ソファーに座っているとすぐ乗ってくる。でもなでようとするとすぐ咬んでくる。この0.5秒後に私の人差し指は食われています。笑

  •