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  • 眼瞼内反症のお話 ~目に歯ブラシ入れるとめっちゃ痛いんですよ~

    19.06.24(月)

    みなさまこんにちは。副院長の佐野です。

     

    今年の梅雨は雨が少なくて過ごしやすいですね。

    まぁ、出かけた途端にバケツひっくり返したようになるとか、逆に慌てて建物に入ったらその瞬間上がるとか、「なんで今!?」みたいなのも多いですけどね。笑

     

    昨日も、歩いて飲みに行こうと思ってたら、まさに出かけようかという時にドゥワー!!!と降ってきて、結局車で行って無駄に代行運転を頼む羽目になりましたよ…。くそぅ。笑

    まぁ、出かける前だっただけまだマシでしょうかね…。

     

    さて。前回は雑談回でしたが、今日はまた病気のお話を書きますよ。

    今回は「眼瞼内反症」のお話です。

     

    比較的わかりやすい病名ですね。字のごとく、「瞼(まぶた)」が「内側」に「反り返る」病気です。

     

    別に命に関わるような重大な病気でもないですが、まぶたにびっしり毛が生えている犬猫にとっては不愉快極まりない病気でしょう。

    ずっと目を毛がこすってるなんて、なんの拷問かと思いますね。

    ただこの病気、毛が目に入って痛いのはもちろんですが、目の表面に治らないキズをつけ続けるため、慢性的な炎症を起こします。その結果、目の表面が白く濁ったり、黒いメラニン色素が増えたりして光を遮り、失明してしまうこともあります。

     

    たかがまぶた、されどまぶたですね。緑内障とか網膜剥離とかで失明するのはまぁ仕方ないとしても、まぶたのせいで失明って!なんか悔しい気がするのは私だけでしょうか。笑

     

     

    では、なぜそんなことが起こってしまうのでしょう?

    まずは生まれつきの顔の特徴によるものですね。

     

    チャウチャウシャーペイのような、「目が小さい」犬種や、(目玉が小さいのではなく、目の開きが小さい)

    https://www.min-inuzukan.com/chowchow.html

     

    セントバーナードグレートデンなどの「たれ目」の犬種、(目玉の大きさに比べてまぶたに余裕がありすぎる)

    https://www.min-inuzukan.com/st-bernard.html

     

    ブラッドハウンドや、当院のハガキにたびたび登場するバセットハウンドのような、「目周囲の皮膚がやわらかい」犬種など、

    https://www.min-inuzukan.com/basset-hound.html

     

    こういった特徴を持った子は、生まれつき、または成長に伴ってどうしてもまぶたが巻き込まれていってしまうことがあります。

    ちょっとマイナーな犬種が並びましたが、日本ではシーズーとか、パグとか、ペキニーズとか「鼻がつぶれて眼がしらにシワが寄っている」犬種で多く見られますね。

     

     

    ですが、これらは生まれつきの特徴によって内反症を発生するパターンの話で、それ以外にも、目のケガや周囲の皮膚病によって二次的に発生する場合あります。これについてはどの種類でも起こりえますが、目の痛みに対してギューッと強く目をつぶろうとする、「猫」や「柴犬」で比較的多く見る気がします。

     

     

    さて、この眼瞼内反症。生まれつきや成長に伴うものについては、まぶたの皮膚を何針か縫って、あかんべーの状態にしておくだけで、皮膚にそういうクセがついて治る場合もあります。

     

    また、目の痛みなどから内反症を続発している場合には、目薬の麻酔薬などで痛みをとってやるとそれだけで治ることもあります。

     

    が、そういう簡易な治療で再発なく過ごせる子は実際あまり多くなく、最終的にはまぶたの矯正手術が必要になることが多いですね。

     

     

     

    というわけで、最近またその手術をやる機会がありまして。忘れずに写真も撮ったのでご紹介しましょう!

    柴犬の「琥珀」さんです。

    痛そうですね~。完全につぶっちゃってます。

    琥珀さんは数カ月前に他の犬に咬まれて目の近くをケガし、その傷は治ったものの、まぶたの皮膚に変なクセがついて内反症になってしまったようです。

     

    そしてそのせいで目に毛が入ってキズになり、痛いから目をつぶろうとしてさらに内反が強くなり…という状態でです。

     

    上で書いた、点眼麻酔薬でしばらく治療してみましたが何の効果もなく、手術で矯正することになりました。

     

     

    この手術、理屈と手順は単純なのです。内反しているまぶたの皮膚を数ミリの幅で切り取ってしまい、その隙間を縫い縮めることでまぶたを引っ張ろう、というものです。

    ただ、皮膚を切り取りすぎるとあかんべーになってしまうし、かといって切り取る幅が小さすぎると十分な矯正ができないしということで、加減が難しかったりします。再手術が必要になることもないとは言えません。

     

    というわけで手術直後の様子です。とりあえず普通に目をつぶってますね。まぶたのフチも見えてるし良さそうではありますが、術後の腫れや痛みから再発することもあるので、まだ成功かどうかはわかりません。ハラハラ…。

     

    そして2週間後の再診…ドキドキですねぇ~。

    さぁどうだ!

    良いですねぇ~!ぱっちりおめめ!かわいい!これは成功でしょう!!

    私もようやく胸をなでおろしました。

    再手術も仕方ないこととはいえ、麻酔やお金の負担もありますしね。

    なにより一発で決まった方がかっこいいじゃない?笑

     

    さて、そんなわけで眼瞼内反症いかがだったでしょうか。

    命に関わるわけでもないし、体調に大きく影響するわけでもないのでちょっと地味な病気ですが、本人は確実にうっとうしい思いをしているでしょう。

    多くの場合で手術が必要になるのでちょっとハードル高いですが、目をつぶりがちだとか、目の周りがいつも涙で濡れてるとか、気になることがあればぜひ一度ご相談くださいね~。

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